2013年9月30日月曜日
ベイトソン「精神の生態学」
少し前に、表題の本を読んだことがありました。
ダブルバインドという状況が、分裂病の原因だという主張で有名な本らしいです。
ダブルバインドというのは二つの矛盾したメッセージを、たとえば、母親が子供に発して
いてそれによって子供はその状況から抜け出せなくなってしまう、という類のよく
ある状態です。
人間の活動における矛盾をどのように見つけ出すのか、それをどのように変容の契機
として実践のなかから取り出して分析するのか、このところ、ずっと悩んでいて、
それで前に読んだ本の引用を読み返しています。
そのダブルバインドの状況をわざとつくり出して、それを解決することで治療する、
治療的ダブルバインド、というのがあるそうで、これを学習に応用することはできないか、と
考えたりもしています。
それとともに、自分も日常的にダブルバインド的な発言を繰り返しているのではないか、
と読んだ時不安に思ってメモした感想を読み返しつつ、論文を検索していたら、やっぱり
同じことを考えている日本人の論文があったので、ちょっと嬉しい。自分だけじゃなかったんだ。
この方は、ダブルバインドという現象をもっとポジティブに広い範囲で応用できるのでは
ないか、と考えておられるようです。
興味のある方は、ベイトソンの表題の本とともに読んでみてください。
岡野一郎という先生の「ダブルバインドの可能性」と言う論文で、ciniで探すとすぐ出てきます。
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