談話分析の専門書で、読んでいるのは、日本語の訳書です。専門書ながら読みやすいです。
Amazonの評には、談話分析の方法をてっとりばやく勉強したい人には冗長すぎる、
とありました、詳細にわたっているのでそう感じる人もいるかもしれないが、
私はそうは感じません。
全部読んでからサマリーを挙げた方がいいんですが、悪い癖で面白い本に出合うと
すぐ途中で人に語りたくなります。
談話分析のテクニカルな方法を勉強したくて、読み始めたのですが、ものすごく面白い。
うまくだまされた、と嬉しい拾いものをしたような感じです。
まだ第一章「談話分析とは何か」と第三章「談話分析と語彙」しか読み進めていないんですが、
新たな発見が沢山あります。
たとえば、人は、会話の時相手の言うことを繰り返したり、言い換えたりしながら
会話を広げていきますが、同じ語を繰り返しても、そこには新しい意味が
生起され含蓄されていくので決して同じではない。だから、同義語や反義語を知らないと
会話は広がっていかない。
そのように考えると、教えるのも楽しくなります。単に語彙を覚え込ませるだけでなく、
これによって会話を豊かにしていく方法を教えられるんだなあ、と。
もう一つ個人的に重要な発見は、自分はやはり、人としゃべるのが大好きなんだ、ということ。
くり返したり、言い直したり、解釈したり、突っ込んだり、その会話の構造そのものが
日常的に好きなんです。だからこういう談話分析の専門書が面白い。
ついでに、これは、文学関連の先生の研究室からお借りした本なので、
読みながら先生の厳しいお顔がちらついてプレッシャーが...
いや、でも、読書にはこういう緊張感が必要。
読みながら先生の厳しいお顔がちらついてプレッシャーが...
いや、でも、読書にはこういう緊張感が必要。
「語学教師のための談話分析」 安藤貞雄・加藤克美訳 大修館書店
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