2013年10月3日木曜日

McCarthy, M. (1991). Discourse Analysis for Language Teachers


談話分析の専門書で、読んでいるのは、日本語の訳書です。専門書ながら読みやすいです。

Amazonの評には、談話分析の方法をてっとりばやく勉強したい人には冗長すぎる、

とありました、詳細にわたっているのでそう感じる人もいるかもしれないが、

私はそうは感じません。



全部読んでからサマリーを挙げた方がいいんですが、悪い癖で面白い本に出合うと

すぐ途中で人に語りたくなります。



談話分析のテクニカルな方法を勉強したくて、読み始めたのですが、ものすごく面白い。

うまくだまされた、と嬉しい拾いものをしたような感じです。

まだ第一章「談話分析とは何か」と第三章「談話分析と語彙」しか読み進めていないんですが、

新たな発見が沢山あります。


たとえば、人は、会話の時相手の言うことを繰り返したり、言い換えたりしながら

会話を広げていきますが、同じ語を繰り返しても、そこには新しい意味が

生起され含蓄されていくので決して同じではない。だから、同義語や反義語を知らないと

会話は広がっていかない。

そのように考えると、教えるのも楽しくなります。単に語彙を覚え込ませるだけでなく、

これによって会話を豊かにしていく方法を教えられるんだなあ、と。



もう一つ個人的に重要な発見は、自分はやはり、人としゃべるのが大好きなんだ、ということ。

くり返したり、言い直したり、解釈したり、突っ込んだり、その会話の構造そのものが

日常的に好きなんです。だからこういう談話分析の専門書が面白い。



ついでに、これは、文学関連の先生の研究室からお借りした本なので、

読みながら先生の厳しいお顔がちらついてプレッシャーが...

いや、でも、読書にはこういう緊張感が必要。



「語学教師のための談話分析」 安藤貞雄・加藤克美訳 大修館書店

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