2014年1月23日木曜日

阿古屋



ずっと行けてなかったのですが、久しぶりに文楽を満喫してきました。

竹本住大夫さんがご病気されてもう聴けないのかな、と覚悟していましたが、

ご健在で良かったです。以前のような勢いはなかったけれど、さすが

語りの妙、とでもいった熟練さが他の人とは全然違いました。 もう90は

越されているはず。歌舞伎より、きっと文楽の方が息が長いようです。



今回は、夜の部で、最終の壇ノ浦兜の軍記の阿古屋がすばらしかったです。

色っぽさと格好良さは、秀逸でした。人形遣いは桐竹勘十郎。お人柄は

物腰の柔らかい気さくな職人気質の大阪人、ところが、遣う人形の華やかで

激しいこと、あの地味で大人しい勘十郎さんのどこにそんな激しさが

潜んでいるのだろう、と。



一緒にいった人が歌舞伎では見たけれど、お琴を弾くから難しい役なのよ、

と教えて下さったので、体力をそれに集中して鑑賞したら正解でした。


お琴、三味線、胡弓と、恋人の居場所を明かすように次々と責めたてられながら

激しくむせび泣くように引き続ける阿古屋。観客も浄瑠璃が弾いているのか

人形が弾いているのか、舞台と右手を交互にみながらあまりの臨場感に

わからなくなって来るのでした。


行ってよかったです。ぜひ行ってください。プログラムは買って読んだ方がいいです。

こちらです。http://www.ntj.jac.go.jp/schedule/bunraku/2013/2937.html



バードウオッチングに使う双眼鏡を持って行ったのも人形の細かい

動きが見れて大正解でした。


今週までです。




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