2013年11月10日日曜日
豚の死なない日
表題の原作は、A Day No Pis Would Die、by Robert Newton Peck です。
この週末は休め休め、とだれもが言ってくださるのに、焦って、修論の本を読んで
も、データを書き起こしてもすぐばてるので、軽いものを読もうと娘の本棚から薄い
白水Uブックス、というのを一冊抜いて読み始めると止まらなくなりました。
分野は、アメリカのヤングアダルトというらしいですが、衝撃的でした。アメリカのシ
ェーカー教徒の貧しい農家の父と息子の静かな物語です。厳しい現実の中で、誠実に豊か
に生きる、ということがどのようなことなのか、心に迫ってきます。道徳的、というのか
もしれませんが、残酷な場面も多々あって、ぜひ生徒たちにも読んでもらいたいものの、
どれぐらいの年齢の子供たちなら薦めるか、というのも考えてしまいます。
「父さんは金持ちではなかった、しかし決して貧しくはなかったのだ。父さんはいつも
そういっていたがぼくには冗談にしか思えなかった。だけど父さんは本気でそういってい
たのだ。」
なんでこの本を見つけたのだろうと、思いましたが、帰国後、留学中のことをあれこれ
語っていた時に、豚や牛、鶏をたくさん見て可愛い可愛いと思っていたら、デンマーク人
にとっては食糧だったんだ、と肌で感じたと真剣に言っていたので、彼女の体験と
通じるものがあったのかもしれません。
P.S. これ読み返してみると、ヤングアダルトなので、とうぜん高校生以下に
薦めるには不適切でした。失礼しました。
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