日本質的心理学会の、学会前のワークショップに今日行ってきました。
講師は、首都大学東京の西村ユミ先生です。
『現象学的研究入門―分析と記述』というタイトルで、
研究方法を具体的に教えて頂き、分析例とグループワークで分析の実習、
その発表、論文を書くときの注意まで、濃い内容でした。
このワークショップの予習で、看護学関係の論文を
二日ほど集中して読んでいたのですが、なんせ内容が
重い。ICU緊急入院患者の家族の情緒的反応に関する
外科医へのインタビューとか、胎児が遺伝病だと
告知された妊婦の中絶に関する語りとか、気がすっかり重くなり
寝不足になってしまったので、予習のおかげでワークショップの
内容を十全に理解できたはずが朦朧としてしまい、ところどころ飛んでしまいました。
グループワークもあって同じグループのメンバーはみな
看護学の分野の方なので、さすがこういう重い内容にも
タフで驚きました。
論文にするには卓越した解釈力、文章力がいるなあ、と
思います。ただ、現象学という哲学と、看護実践のバランスについては
自分の課題に共通したところがあるのでそれはとても参考になりました。
あくまでも、事象から見ていく、事象を中心に考える、自分たちは哲学者では
ないので、我、ではなく他者のことを大事にする、という考え方です。
哲学者の人たちは、自分とは、ということを突き詰めていらっしゃるけれど、
実践者はそれとは違う、ということでした。
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