2015年2月15日日曜日

卒論修論発表会、京都

育てて頂いた大学のM1から連絡をもらったので、応援に行ってきました。

遅れて懐かしい会場に入ろうとすると出てきた

学生も見憶えがあって目で挨拶もし、入ると沢山が覚えてくれていて、

ふるさとに戻ったようでした。



今の大学は博士前期(修士)過程だけでも60人くらい、博士後期課程も

入れると凄い人数、しかも半数は留学生、先生方の数も多くて

顔と名前が一致するのは、同じ授業を取っている人のみ、

という環境です。先輩後輩の上下関係もあまり意識することは

ありません。



それに比べ、今の日本には殆ど失われつつある先輩後輩、そして

師弟関係の温かく厳しい世界がここではまだ息づいている。

会場は大きなホールのような階段教室で、伝統的に3回生が企画、運営を

全部仕切り、打ち上げも毎回心のこもった記念品も先輩達に工夫し、

4回生と院生が苦しみながら卒論修論を書き上げ、きついプレッシャー

の中発表するのを、後輩達が来年、再来年はこうなるのだ、と

緊張の中で見守っています。最後の先生方の講評の時に振り返って

一生懸命に聞いているスーツ姿の学部生達の白い顔、顔、顔。

先生方の父のような母や姉のようなオーラと存在感も凄く、

教育機関というよりは家族です。これはこの一員になったものにしか

体感できないものなんでしょう。



この会はみんなで創っているのだから、ぜひずっと続けて行って下さい、

と今年最後となられるドイツ語の先生のお言葉に、大きくうなずき、

この空間そのものがそれぞれの人生という語りの中で、きっと一つの

大きな物語なんだろう、と思います。



その片隅に場所をもらって、物語の一部となれることが嬉しくほっとしつつ、

ささやかな責任に引き締まる思いでした。



院生は全員無事提出、1人も欠けることなく発表会までこぎつけた

ということ、本当によかったです。ちょっとあざといくらい昨年度

チームワークを強調したのを、どう見ていたのかわからないですが。








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