2014年2月20日木曜日

ターナー展 感想



知人にこの美術展に行った事を話していたら、知ってる、風景画を描く人でしょう、

と。

初めてターナーの絵を本でみたのは大学生の時。英語の購読の授業で

なぜか美術の原書を読まされて、高校まで美術が苦手だったのでなんで

こんなん読まなあかんねん、私は英語の勉強が好きなのに、と不満たらたらで

読んでいたらいつの間にかその評論に引き込まれてしまいました。

その時テキストに載っていた絵は憶えていないのですが、彼の特徴的な靄と霞、光の交錯

する絵、この有名な絵の類いのものだったと思います。http://stephan.mods.jp/kabegami/kako/GreatWestern.html



それから、たまたま英国本社の会社で働くことになり、同僚が東京出張中に

バーンズコレクションを見に行ったら他の同僚にバッタリ会った、という話を

聞いて、ふーん、美術館に行くという時間の使い方もあるんだと思い、

次の出張で上野美術館にテートギャラリー展を見に行ってターナーの絵幾つかに

逢いました。


そして、ロンドンのナショナルギャラリーでは、大きな迫って来る蒸気機関車に

圧倒され。




でも、昨日観たターナーの生涯は、漠然と思い描いていたイメージと全く違いました。



幼い頃からお父さんの店先で絵を描いて周りの人を驚嘆させ、建築の勉強をして物凄く

精緻な絵を描き、300年前のラファエロとその宮殿や古代ローマをまるで

見てきたように描き、フランスとの戦争の間はイギリスの田舎に引き籠り、

風景画だけを静かに描き、王に戦勝の祝いの絵を依頼されて民が苦しんでいる

絵を描く。



現在有名な靄っとした数々の絵は、同時代の画家たちからは石鹸の泡、と

誹られ続けたそうです。それでも援護射撃してくれる人はいて、なんかもう、

すごく元気づけられました。がんばろう。


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