年末年始色々考えていたのですが、すべて師に否定されてしまいました。
自閉症の特徴とゴフマンを結びつけて、データで実証しようとしていたのですが。
1.まず、自閉症からはじまるのはだめ、ふつうの第二言語習得からはじまるならいい。
2.直観があったのだと思うが、直観にも浅い直観と深い直観がある。浅い直観はだめ。
3.そもそも、あっちこっちから持ってきてはだめ。
4.目の前の現象にとらわれすぎる。
5.簡単に結びつけない。それだけでも15、6枚の論文を書かないと。
6.会話分析も、談話分析も、所詮は出来事の再構成。それなら内言の
オプションを提案して何が悪いのか。
7.会話分析はそもそも目的が違う。ハードコアの会話分析は、会話の運営方法を
明らかにすることが目的。こっちは違う。
8.人間研究は警察の仕事と同じ。証拠は所詮断片的なもの。証拠を並べて
裁判官にわかってもらえるように現実をつくる。質的研究には、plausibleな説明、
つまり、解釈学的に妥当性のある説明をつければいい。
9.大事なことは、その人の存在を記述するための氷山の一角として、ことばが
ある、ということ。たとえば、「雨がふってきた」という返しで、「せんたくものあるん?」
と聞いたということは、「雨がふってきた」ということばを、その人の存在のことばと
として受け取っているからである。言外の意味、とかそういう問題ではない。
10.科学的な分析の問題、というのは、彼らは言語現象がある、ということを
前提としている、ということ。
11.ヴィゴツキーの有名な水たまりの比喩は、人間は重層的な意識のある
存在だということ。
12.ライフストーリーは認める。ただし、質的研究は腕利きの掲示でないとできない。
対象に深く入り込まないとできない。子どもはまだその現実が見えるので
やりやすいが、特に大人が対象だとできない。やりながら鍛えるしかない。
13.実証科学ではない。いくつかのぼんやりした証拠にもとづいて、→現実を
つくる→合わなかったら10%ゆがめて、→ 一貫性のある現実をつくる。
→足りなければ証拠をもってくる。→相手の発話は証拠でしかない。
14.真実をあばいてやろう、という気概が大事。
15.内言が「ある」ということが大事。提示したオプションが絶対だとは言っていない。
ただ、内言がない、ということに対しては戦う。
16. テーマが違うと、研究手法もちがう。
「内言がある」という立場と「見えないものは研究対象にしない」と言う立場と
真っ二つに分かれます。いったいどうすればいいんだろう。ぎりぎりになって、
主と副との間をいったりきたりしながら調整するようなことは避けたいです。
テーマ、テーマか。それが決まらないからこういうことになります。
ところで、テンプル大学のabstractがacceptされてしまいました。
諸々発表の用意をしつつ、あちこちにぶち当たって砕けるしかないだろうなあ。
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