四日間連続で、言語文化研究科のD2の研究報告会とD3の博士論文審査会も
あと一日を残すのみになりました。今年は、一年目なので、とにかくひさすら
全部見ようと思って参加しています。来年、再来年のイメージトレーニングと
いうか。
言語学はひたすら違う世界なのでわからないし、文学も中国、ロシア、台湾と
様々、言語教育も日本語教育が多いですがたまに英語教育もあります。
ドイツの少数民族について、とか、留学生のネットワーク構築、とか
中国と日本のの変身譚の比較とか、チェーホフとか(これは力尽きて耳に入らず)、
とにかく多岐にわたっています。
昨日特に印象に残ったのは、聾学校で英語を教えて7年、と言うD2の方の
主張で、日本語、国語、というイデオロギーのために、ろうの生徒が
口話法という方法を長年押し付けられて、手話がないがしろにされてきたが、
手話もアイヌ語や沖縄語と同じく、日本の中の多様な言語のひとつで
ある、という話でした。秋に合宿に行った時に、文学科の人にそういう話を
聞いていたので、よく理解できました。では、その方の生徒にとって
英語はなんなのか、が聴きたかったですが、博士論文の後半部分なので、
まだ来年の完成をまたなければ聞けず、残念。
留学生とくに中国人の留学生がものすごく緻密な報告をやっているし、
頭いいんだな、と思う反面、あれ、と思うものもあり、一つ一つに
先生方や司会の方が丁寧なコメントを述べられていて、とても勉強に
なります。問題意識の持ち方、論の進め方、用語の定義、色々な立場が
あり、一概にこうすればいいというものでもないですが、自分を真っ白に
してひたすら傾聴。
なるほど、と思ったのは、日本の職人文化の台湾の大衆文化への
影響を報告していたD2に、記号、とか表象、とかの言葉の定義が
あまい、と厳しい指摘があったことでした。その人の参考文献を見ると
一般書が多く、学術論文が少なかったし、それも社会学で自分が
調査したい分野に限られていて、哲学や現象学関連のものは
などは皆無だったので、
なるほど、こういうものを読んでいるとあまくなるだろうなあ、と
納得もし、緊張し、中途半端な理解で言葉を使っては
こういうことになる、と思いました。
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